秀丸の引越しNo.35760
やんしー さん 17/04/28 10:03
 
新しいPCに古いPCの秀丸の設定等を引き継ぐため、「あの手・この手の特許翻訳」と
いう書籍を参考にして、秀丸の引越しをしています。

古いPCの「Program Files」フォルダの
「Hidemaru」「Hidemarumacro」のフォルダをコピーし、

新しいPCの「Program Files」フォルダにコピーする

記載がありますが、

新しいPCには、「Program Files」と「Program Files(×86)」フォルダという2つの
フォルダがあり、どちらに入れればよいでしょうか?

ちなみに、新しいPCにすでに秀丸をインストールしており、「Program Files(×8
6)」には、同名の「Hidemaru」というフォルダができているので、
「Program Files(×86)」フォルダ内に上記のように「Hidemaru」「Hidemarumacro」
のフォルダをコピーする場合、置き換えて保存する必要があるのでしょうか?

よろしくお願い致します。

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RE:35760 秀丸の引越しNo.35761
秀丸担当 さん 17/04/28 11:05
 

まず、Program Files配下に任意のファイルを配置することは、Vista以降の
Windowsでは推奨されないです。

もし場所を変えてもいいのであれば、ドキュメントフォルダ配下など、任意のフ
ァイルを読み書きできる場所にされることをお勧めします。
例えば、ドキュメントフォルダ配下に「Hidemarumacro」を作成し、マクロファ
イルはここにコピーします。
[その他]→[動作環境]→[環境]にある「マクロファイル用のフォルダ」を、作成
したフォルダを指定しておくとできます。


どうしてもProgram Files配下でないといけない場合、互換性のためにProgram
Files配下も可能になっています。

32bit版の秀丸エディタは、Program Files (x86)配下にあります。
32bit版は、XP以前の互換性のために秀丸エディタから見たら仮想的に読み書き
できますが、エクスプローラで見えるファイルと違って混乱してしまうと思いま
す。コピーしたはずなのに、秀丸エディタで開くと内容が違う、といったことが
起きてしまいます。

64bit版の秀丸エディタは、Program Files配下にあります。
秀丸エディタでもエクスプローラでも、管理者でないと書き込みはできないです。

おそらくインストールされた秀丸エディタは32bit版だと思います。
もしコピーするとしたら、Program Files (x86)配下のほうのHidemaru配下にな
ります。

32bit版で[その他]→[動作環境]→[32bit版]→[VirtualStoreを無効にする]をON
にすると、挙動は64bit版と同じになって、混乱しないようにする設定もありま
す。

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RE:35761 秀丸の引越しNo.35762
やんしー さん 17/04/28 11:43
 
コメント、さっそくありがとうございました。

>例えば、ドキュメントフォルダ配下に「Hidemarumacro」を作成し、マクロファ
>イルはここにコピーします。
>[その他]→[動作環境]→[環境]にある「マクロファイル用のフォルダ」を、作成
>したフォルダを指定しておくとできます。

上記のように、ドキュメントフォルダに、「Hidemarumacro」を指定しました。

あとは、通常の「Hidemaru」をどのようにすればよいのか教えて頂きたいのですが、

旧PCからコピーした「Hidemaru」フォルダと、
新PCのProgram Files (x86)配下にある「Hidemaru」フォルダがあります。

「あの手この手の特許翻訳」という本の82ページでは、
引越しに際して

旧PCからコピーした「Hidemaru」フォルダを
新PCのProgram Filesにコピーする

と記載があり、混乱しています。

よろしくお願い致します。



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RE:35762 秀丸の引越しNo.35763
やんしー さん 17/04/28 11:55
 
>「あの手この手の特許翻訳」という本の82ページでは、
>引越しに際して
>
>旧PCからコピーした「Hidemaru」フォルダを
>新PCのProgram Filesにコピーする
>
>と記載があり、混乱しています。

補足すると、「コピーする」とありますが、
これは、そもそも、新PCのProgram Files内の「Hidemaru」フォルダを
置き換えてコピーすることなのか、
どうかが不明でした。

そもそも、バージョンも違うものを、置き換えてしまっても問題ないのか?

よろしくお願い致します。

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RE:35763 秀丸の引越しNo.35764
秀丸担当 さん 17/04/28 12:41
 

秀丸エディタのプログラムそのものをコピーすることは、普通のやり方とは言え
ないです。
通常は、インストーラ(ダウンロードするhm871_signed.exe といったファイ
ル)からインストールします。
バージョンアップ等をする場合も、インストーラを実行し、上書きします。

秀丸エディタの場合は、実行中の秀丸エディタとタスクバーの隅の常駐秀丸エデ
ィタを終わらせたうえで、エクスプローラで管理者権限でコピーすることで、不
可能ではないです。

ただ古いバージョンを使うことはあまりお勧めできなくて、できるだけ最新版を
使われることをお勧めします。
例えば最新のWindowsではハングアップしてしまう問題などの対策がされていた
りします。

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RE:35763 秀丸の引越しNo.35765
でるもんたいいじま さん 17/04/28 14:55
 
でるもんた・いいじま@秀丸ユーザです。

> >「あの手この手の特許翻訳」という本の82ページでは、
>>引越しに際して
>>旧PCからコピーした「Hidemaru」フォルダを
>>新PCのProgram Filesにコピーする
>>と記載があり、混乱しています。
>
> 補足すると、「コピーする」とありますが、
> これは、そもそも、新PCのProgram Files内の「Hidemaru」フォルダを
> 置き換えてコピーすることなのか、
> どうかが不明でした。
> です。
> そもそも、バージョンも違うものを、置き換えてしまっても問題ないのか?

既に担当さんからお返事が出ていますが、まず結論からいうと、このコピー
なる操作は『一切必要ない』のみならず、『やってはいけない』のです。

マクロをユーザのフォルダにコピーした時点で、移行作業は既に
完了しています。「Hidemaruフォルダをコピーする」という話は
きれいさっぱり忘れて、そのまま使い続けることをおすすめします。

☆ ☆ ☆

『あの手この手の特許翻訳』なる本はたぶんこれ↓
https://www.amazon.co.jp/dp/4901298100/
のことだと思いますが、やんしーさんがその本から引用している
内容から判断するに、とても2011年の本とは思えません。
そもそも、Program Files配下のファイルを丸ごとコピーするという
発想自体が、すでに15年から20年遅れの古い考え方です。

#2007年からのブログ記事をまとめ直した、ともありますが、
#その時期にしてもかなり古いです。

昔からの設計を変えたくないから、とか、古い方法のほうが小規模な
処理には簡便だから、とか、いろいろな理由であえて古い方法を
選んでいるソフトもありますが、そういうソフトについては、
「Program Filesの下にはインストールせずに個人用のフォルダに
すべてを収納してくれ、どうせ規模も小さいんだし」というのが、
今ではあらゆるところの統一見解です。

☆ ☆ ☆

情報を整理します。

今のWindowsには、何人かの「ユーザ」が登録されています。
ファイルやフォルダはすべて誰か特定のユーザの所有物になっており、
他人名義のファイルは、その人が許可していなければ書き換えることは
おろか、読むこともできません。

たとえば、秀丸関係の各ファイルについては、ファイルの所有者は
「Administrator」というユーザです。インストールの際に「他人が
読む許可」は出ますが、「書き換える許可」は出ないので、所定の操作を
してAdministratorの名義を取得しなければ秀丸のアプリを改造したり、
入れ替えたりすることはできません。秀丸のインストーラはこの作業を
自動で行っています。

このようにうるさいことになっている理由は、主に2つ。

1)1台のPCを複数人で使う場合に、各人のプライバシーを守るため。

2)ユーザの不注意によって重要な設定情報を壊してしまったり、あるいは、
ユーザが気が付かないうちに持ち込んでしまったウイルスがシステムを
乗っ取ってしまったりという被害を防ぐため。

特に2)の点が重視されまして、Windows Vista(2006年初出)からは、
システムの重要な部分に手を入れるときにはAdministratorユーザ
(またはAdministratorグループに所属する他のユーザ)でログオン
しているだけではダメで、そのつど、「管理者権限」を取得しなければ
いけないことになりました。Program Filesの内部に手を入れる際にも
これが必要で、通常はインストーラがOSに対して自動的に管理者権限を
申請し、それでよいかどうか、システムがユーザに確認を求めます。

なので、\Program Files\Hidemaru フォルダは、ユーザが旧PCからコピー
するのではなく、新しいバージョンの秀丸のインストーラを使って必要な
内容を書き込ませるのが正しいのです。

#Windows95、Windows98の時代のソフトの中には「システムをガチガチに
#固めるとコストがかかる(当時としては)から、複数人で使うといった
#事情がある場合の調整はPCの外側でやってくれ」「よって、Program
#Files の中をいじることは特に制限しないことにする」というOS設計を
#前提に作られたものが多々あります。そういうソフトがProgram Filesの
#中に書きこもうとしたときに現代のセキュリティポリシーと辻褄を合わ
#せるために考案されたのが、担当さんからのレスの中にちょっとだけ
#単語が出てきた「バーチャルストア」という仕組みです。詳細は私も
#理解していないので省きます。

☆ ☆ ☆

もうひとつ、「レジストリ」というものの存在があります。

Windows 95以降のOSでは、アプリの動作に必要な情報はファイルに
保存しておくこともできますが、レジストリデータベース(registry
database)という場所にも保存できるようになりました。レジストリ
エディタというツールで中身を覗いてみればわかりますが、複雑な
構造のデータを読み書きする手間をOSが代行してくれるため、便利な
方法として、大掛かりなソフトでは特に多用されるようになりました。

で、重要なことですが、旧PCの秀丸の設定の一部は、ファイルではなく
レジストリに保存されています。これはレジストリエディタを使わないと
コピーできませんし、一般論として、ソフトウェアのバージョンが変わ
ればレジストリ上のデータの構造が変わることも往々にしてあります。

そのへんの移行措置の面倒を見るのは、各ソフトのアップデート版
インストーラの仕事です。

上記の本では、レジストリの存在を完全に無視しているとしか思えません。
(たぶん、著者は「レジストリって何?」というレベルでしょう。)

秀丸でも、旧PCのレジストリから必要な情報を抜き出してファイルに保存し、
そのファイルを新しい秀丸に取り込む、という機能がずいぶん前から提供
されています。この方法であれば、旧PCから吸い出したファイルの内容が
正しいかどうかを自動的にチェックしてから新しいPCのレジストリに取り
込む、という設計が可能です(ただし、秀丸に限っていえばまだその機能は
大っぴらには発動されていないはずです)。そういう機能が提供されている
ソフトでは、そちらを使うようにしてください。

☆ ☆ ☆

というわけで、この本は既に役に立ちません。
本件の他にも、古すぎる情報が多々あるでしょう。
リサイクルに出しても引き取り手を不幸にするだけですから、
もったいないという思いは捨てて、「資源ゴミ」に出してください。

☆ ☆ ☆

以下、与太話。

「Program Files (x86)」の括弧の中は、「×86」(かけるはちろく)
ではありません。「x86」(えっくすはちろく;xは小文字)です。
64ビット版のWindowsでは、64ビットのアプリは「\Program Files」に、
32ビットのアプリは「\Program Files (x86)」に、と分けて入れるように
なっています。32ビット版のWindowsでは64ビットのアプリは動きません
ので、「\Program Files」というフォルダだけが存在して、そこに32
ビットのアプリを入れます。

で、この「x86」とは何か。

昔、インテルというメーカーが8086という型番のCPUを出していました。
(インテルは今もIC業界のトップランナーですね。)

その後継品には80186、80286、80386、80486…という型番がついたの
ですが、コピー品メーカーと商標問題でモメて、米国で「80486という
5桁の数字だけでは商標とはいえない」という、インテル敗訴の審決が
下ってしまいました。1994年ごろだったと思います。

そこでインテルは、当時の主力製品80386・80486をi386・i486と改名し、
その次のものには、「i586」という世間の予想に反して「Pentium」
という名前をつけました。(「pent-」はラテン語だったかギリシャ語
だったかで「5」の意味です。)

話はそこでは終わりません。その後は、「Pentium」と同じ命名法で
「Hexium」「Septium」…とするのかと思いきや、追加機能を付け加えた
「MMX Pentium」と「Pentium Pro」の2つを出しました。のちにPentium II、
Pentium III、Pentium 4という製品が出て、その後はCoreシリーズの時代に
なります。

#今から考えれば、いたずらに新しい商標を考案し続けるよりは、
#「Pentium」という単一ブランドを維持し続けるほうが賢明なのです。
#もし「Pentiumの次はHexium」と発表してしまったらその時点で、
#全く無関係な第三者が「Septium」「Octium」という商標を先取り
#できますので。

で、今の32ビット版ソフトウェアの大半は「i386以降ならどれでもOK」と
いう設計になっているので(例外も多数ありますが)、386、486、586
(=Pentium)、それ以降、…、の総称として「x86」という名称が
使われているのです。数学で未知数を示す「3x+4=10」のxとか、それに
由来する「X線」のXとかと同じ発想です。

#「i686」という表記もときどき見かけますが、これはPentium II以降
#(もしかしたらPentium Pro以降かも…自信がない)のことです。
#この新製品登場の際、ソフトウエアの互換性はそれまでのまま維持
#されたのですが、内部構造が大きく変わったので、数字をひとつ繰り
#上げて「i686」と通称されるようになりました。32ビットCPUの内部
#構造の進化はそこでほとんど止まっているので、その次の「i786」は
#存在しません。

☆ ☆ ☆

すみません、与太話が続きます。

64ビットCPUの設計については、インテルと、ライバルのAMD社とが別々の
設計を提案しました。で、市場が支持したのは、旧来のしがらみを捨てた
斬新な設計で性能アップを目指したインテルの提案ではなく、あえて
しがらみを引きずることでそれまでのノウハウの継承を目指したAMDの
提案のほうでした。

で、ここで疑問が生じます。

そもそも今の64ビットCPUは、基本設計自体がインテルの提案ではない。
市場でも、インテルだけでなくAMDが競合商品を出している。

#ただし、インテルのCPUを使う場合とAMDのCPUを使う場合とでは、
#メモリコントローラなどの周辺回路も別々のものが必要になります。
#単純にマザーボードからCPUを引き抜いて差し替えても動きません。

とすると、昔々のインテル製品i386に由来する「x86」という名称を
使い続けることはもはや不適切ではないか、ということになります。

そのため、この64ビット設計については、Windowsでは公式には「x64」と
称しており(ただし、システム内部では「AMD64」という表記も併用)、
サーバOSやデジタル家電等に多用されているLinuxなどでは「x86_64」と
表記しています。

ちなみに、「IA32」(IAは「インテル・アーキテクチャ」の略)とはx86の
別名ですが、「IA64」というのは市場から見捨てられたインテル側の提案
(商品名では「Itanium」シリーズが該当)のことです。x64ないしx86_64の
別名は「AMD64」のほうですので、「うちのCPUはインテル製だから、AMD64
ではなくIA64が正しいのだろう」と早とちりしないように注意してください。

☆ ☆ ☆

与太話が過ぎましたので、このへんで。

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RE:35760 秀丸の引越しNo.35766
h-tom さん 17/04/28 22:59
 

h-tom です。

>新しいPCに古いPCの秀丸の設定等を引き継ぐため、「あの手・この手の特許翻訳」と
>いう書籍を参考にして、秀丸の引越しをしています。

いまさらですが、

  秀丸エディタの設定内容を引っ越しする詳細な手順
  http://hide.maruo.co.jp/software/moving/hidemaru.html

というページもあります。

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RE:35766 秀丸の引越しNo.35767
Iranoan さん 17/04/28 23:13
 
h-tomさん今日は、Iranoan です
>   秀丸エディタの設定内容を引っ越しする詳細な手順
>   http://hide.maruo.co.jp/software/moving/hidemaru.html
>
> というページもあります。
私も元投稿を見た時にここを紹介しようと思ったのですが、マクロや *.higlight 移行
については、ここに記述がないんですよね。

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RE:35764 秀丸の引越しNo.35768
やんしー さん 17/04/29 22:12
 
いつも丁寧にご説明いただき、ありがとうございます。


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RE:35765 秀丸の引越しNo.35769
やんしー さん 17/04/29 22:17
 
でるもんた・いいじまさん

大変詳しく説明いただき、ありがとうございました。

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